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2019年1月10日 (木)

光琳の櫛に魅せられて

 寒中ですね。放射冷却とやらで冷え込んでいます。インフルエンザも流行期に入って警戒注意報が出ていますね。風邪引かないようにしないとお出かけもままなりません。

寒さ本番になるちょっと前に京都の大山崎というところへ行って来ました。
「アサヒビール大山崎山荘美術館」でまたまた乙女心をくすぐる展示が始まっています。
JR山崎駅前から無料シャトルバスに乗って山荘入り口のトンネル前につきました。

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ここも山荘の敷地内ですが山荘までは少し登らなくてはなりません。

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12月半ばでしたので紅葉は終わりかと思ったらまだ少し残っていました。
バスのお客は10人くらい。開催初日なのに少ないなあ。
京都観光は冬がお得かも^^

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山荘が見えてきました。
大山崎山荘とはニッカウィスキー創業に参画した実業家・加賀正太郎が別荘として自ら設計した英国風の山荘です。
加賀家の手を離れた後、山荘は荒れたままでしたが、アサヒビール(株)が京都府、大山崎町と協力して山荘の復元整備を行い、1996年に美術館として蘇りました。

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アサヒビールの初代社長・山本為三郎と加賀正太郎は深い親交があり、加賀は晩年に所有株を山本為三郎に託しました。この縁が現在の美術館へと受け継がれ、館内の山本記念展示室には民芸運動を支援した為三郎のコレクションが展示されていますが(絵葉書参照)今回は別室へ移動してありました。

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山本記念展示室(絵葉書より)

本館は趣のあるレトロな部屋ですが、加賀正太郎は蘭の栽培も手掛けていたので温室へと続く通路の先は建築家安藤忠雄が手掛けた「夢の箱」というモダンな展示室になっています。
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「夢の箱」へ続く通路の前には池が広がっています(絵葉書より)
睡蓮が咲いたら見事でしょうね。

本館の横の出入り口から地下へと続く通路があります。
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「地中の宝石箱」への入り口
建築家・安藤忠雄が手掛けたもう一つの展示室は地下の円柱ギャラリーになっていて、モネの睡蓮、ルノアールなどの作品が常設展示されています。

今回のお目当ては睡蓮ではありません。
澤乃井櫛かんざし美術館所蔵の「櫛・かんざしとおしゃれ展」が開催中。

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江戸時代の風俗を伝える浮世絵や、実際に櫛、かんざしをあしらった実物の髪型、モデルさんの髪を日本髪に結い上げるまでのVTR映像などの展示もあり、小さな装飾品の粋なデザインに魅了されました。

撮影はできないので絵葉書から逸品を紹介しましょう。

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「秋草模様象牙櫛」 象牙を朱色に染めて模様を描いています。
鮮やかな朱色は若いお嬢様用でしょうか?

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「扇梅鳥籠飾り金銀珊瑚びらびら簪」
この見事な細工!開いた扇の上に梅の枝が乗っていてさらに鳥籠が…
鳥籠から放たれた鳥たちはびらびら飾りの先で舞っています。
扇の開きはちゃんと左右対称になっています。

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「瓢箪飾り鼈甲珊瑚びらびら簪」
鼈甲の櫛は蒔絵や象牙に比べると地味なのに、この簪はとても華やかですね。
瓢箪なんて粋すぎる~~^^

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クリアファイル買いました。裏表に櫛が並んでて楽しい~。

今回トップに飾られていたのは尾形光琳の櫛です。
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「鷺模様蒔絵櫛」 裏に「法橋光琳」の印が押してあります。
華やかな櫛、簪が沢山飾られている中でひと際目立つ櫛でした。渋い金地に何かを狙っているような鷺の目が光ります。

この美術館には2階に喫茶室があって眺めのいいテラス席でも休憩することができます。

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多少寒くてもテラスへ行きましょう。

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向こうには桂川、宇治川、木津川の三本の川が流れています。

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展示会に因んで特別なケーキが頂けるんですよ。
ケーキは2種。赤い梅模様の櫛も可愛いけどやっぱり光琳の鷺を選びました。
この展示会の前には「谷崎潤一郎・文学の着物を見る」が開催されていて、その時のカフェ企画も展示着物を模したケーキが出てきたのです。
美味しいケーキが出てくるのですから行かなきゃね


2月24日まで開催されていますので詳しくはこちら→アサヒビール大山崎山荘美術館

光琳の櫛など数千点の櫛・かんざしを集めた方をモデルにした小説があるとのことで、古本を探して一気読みしてしまいました。

芝木好子著「光琳の櫛」
集めた櫛・かんざしの図録を出す話をベースに、主人公の生き様、骨董店主や逸品との出会いなどとても面白かったです。
コレクションの図録も小説と合わせて見ていきたいと思い古本を買いました。

このコレクションは東京都青梅市にある「澤乃井櫛かんざし美術館」が所蔵しています。

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先日、某TV番組で電動バイクに乗った小池都知事がこの美術館を紹介してました。もうちょっと詳しく見せてくれればいいのに~。光琳の櫛が美術館に戻った頃にでも青梅に行ってみましょうか(*'ω'*)

アクセサリーのモデルになってもいいと思ってるこまち &洋子


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コメント

奥多摩の澤乃井園は、こちらの日記をご覧あれぇ~~~ぃ

http://marilyns-room.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/20153-e541.html

この一帯はスギ花粉の魔窟なので、5月以降にお越しやすぅ~~

投稿: まりりん | 2019年1月10日 (木) 16時41分

モネは高度の白内障ではっきりとは見えなかった。
そのためぼんやりとしたスイレンとなった。
障碍者の描いた絵だと思うと・・・・

投稿: 酒が好き | 2019年1月10日 (木) 17時54分

ふふふ。こまちちゃんの簪見てみたい

私としては、安藤さんの『地中の宝石箱』が気になるところですが・・・。
この方の設計って、見たらわかりますね。

色とりどりの簪や櫛。豪華な造りだから
雅な方々の御髪を飾ったんでしょうね

投稿: 四季 | 2019年1月10日 (木) 17時55分

これは、ホントに乙女心にきますね~
実物を是非見たいです!!
で、澤乃井、と見て、かんざしよりも日本酒が・・・。
昔、酒屋さんが「澤乃井はお大尽ですからねー」と
おっしゃっていたのですが、そういうことかあ。
青梅に見に行きたいです。光琳の櫛

投稿: kayoko | 2019年1月12日 (土) 15時45分

 まりりんさん、こんばんは
澤乃井ー青梅、記憶の底に引っかかってました。bellさんは20年ほど前に行かれたそうです。日記にコメントしてましたね。日帰りは無理かなあ^^;

投稿: ばんび | 2019年1月12日 (土) 20時24分

 酒が好きさん、こんばんは
モネはいったいどのくらい睡蓮の絵を描いたのでしょうね?後期になるとぼやけてて睡蓮らしきものというくらいしかわかりません。日本の庭園の池にもモネの庭から分枝した睡蓮が沢山あります。この山荘の池も睡蓮だったのかしらん…。冬枯れでちょっとわかりませんでした。

投稿: ばんび | 2019年1月12日 (土) 20時29分

 四季さん、こんばんは
こまちの簪はちょっとねえ~^^;刺繍かアップリケでくるみボタンでも作りましょうか。
安藤建築はやはりコンクリート剥き出しかと思いきや、地中ではもう少し暖かな感じでした。それほど大きな部屋ではないので、何故わざわざ地下に作ったんだろうと思いました。庭や水路との調和かなあ?四季さんに見ていただいてご意見をお聞きしたいです。

投稿: ばんび | 2019年1月12日 (土) 20時35分

 kayokoさん、こんばんは
澤乃井さん、お金持ちなんですね。4千点ほどの岡崎智予コレクションを買い取られて、美術館を建てちゃったんです。光琳の櫛は江戸滞在中、世話になった材木商・冬木家の妻女に贈られたものだそうです。季節毎に展示内容が変わるそうなので何回も行かなくてはなりません。奥多摩のとても景色の良い所なので新緑、紅葉は特にお勧めらしいです。美味しいレストラン、日本酒工場の見学もできるんですって(*^-^)

投稿: ばんび | 2019年1月12日 (土) 20時47分

ばんびさま。
やっぱり「京都」はいいなぁ。
私は京都には2回ほどしか行っていないです。
今度じっくり行ってみたいです。
が、なんと初めての「インフル」になってしまい5日間の自宅謹慎状態です。
普通の休みなら行ってみたかった!
最近ストレートパーマをかけたので、くしに興味がとてもあります。かんざしもいいですね。
元気になったら「ケーキ」も食べてみたい!
ばんびさま、インフル気を付けてくださいね。

投稿: ちん | 2019年1月14日 (月) 22時55分

 ちんさん、こんにちは
わあ!折角お休みなのに外出禁止とは勿体ないですね。早く治りますように^^
髪型時々変えられるんですね。和櫛で普通に買えるのは黄楊(つげ)の櫛かな。京都のお土産にもなってます。
この美術館のケーキはリーガロイヤルホテルの特製だそうです。フロランタンだったので硬くてフォーク要りませんでした^^;

投稿: ばんび | 2019年1月15日 (火) 14時21分

ばんびさん こんばんは☆
わゎ~何だか偶然な記事!!今日の読売新聞に丁度「澤乃井櫛かんざし美術館」の作品が写真で紹介されていて、素敵だなぁって思っていたのです♬
以前、御岳山と言う山に行く途中、車中からこの美術館の看板を見て、以来ずっと気にはなっていたのです~!櫛やかんざしって、女心くすぐられると申しましょうか、眺めているだけでワクワクしちゃいますよね(o^-^o)

投稿: おやゆき | 2019年1月15日 (火) 21時21分

 おやゆきさん、こんにちは
偶然は必然につながります。「櫛かんざし美術館」新緑の頃お出かけされてはいかがでしょう。山登りされるなら奥多摩辺りはよくご存じですね。京都の大山崎はサントリーのウィスキー工場もあるのでそちらもお勧めです。小説では櫛を集めてると挿してた女性の情念が伝わってくると書かれています。櫛が語り掛けてくるとか…
とりつかれる様な底知れぬ怪しさもあるのですねえ( ̄▽ ̄)

投稿: ばんび | 2019年1月16日 (水) 10時10分

ばんびさん、こんばんわ。
京都って神社仏閣だけでなく、見所満載ですね。
こんな処で1日ゆっくりしてみたいです。

光琳の櫛、贅沢すぎます~ 100均の櫛を買うのがイヤになります(笑)
チョロ

投稿: チョロ | 2019年1月27日 (日) 18時10分

 チョロさん、こんにちは
京都は寺社だけじゃないですね。ここは案外穴場だったかもしれません。2~3か月毎に企画展があるので、また行ってみようと思います。
100均の櫛、ブラシは2~3本持ってます。使い心地はいいですよ。

投稿: ばんび | 2019年1月28日 (月) 17時39分

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