美術館への道(横浜そごう美術館)
4月も2週目になると桜前線は随分と北上していき、うちの近所はすっかり散ってしまいました。寒さもすっかり和らいでお出かけ日和。日帰りで横浜まで行ってみました。気になる美術展が横浜駅の前にあるそごう美術館で開催されていました
高野山金剛峰寺・襖絵完成記念「千住博」展
世界的に活躍する画家・千住博は日本画家の新しい可能性を追求してきましたが、画業40年の集大成として「瀧図」と「断崖図」を高野山金剛峰寺の大主殿に奉納することになりました。
記念の展覧会はそごう美術館が最後の会場となりました。
大主殿の「茶の間」「囲炉裏の間」の二つの障壁は合わせて約40m。襖絵は42面もあります。
「断崖図」(部分・絵葉書より)縦1.827m横16.766m
勿論一枚ではなく襖の幅で十数枚に分かれています。実際に飾り付けられるときは襖仕立てになるのでしょうか?
高野山へ行って確かめねばですね。
この崖の絵は和紙を細かく揉んで皺を作り、岩絵の具を流し込んで岩肌の凹凸を表現しています。
油彩画のように絵具を塗り重ねた重さはないのですが、作者の渾身の力が込められている迫力を感じました。
「瀧図」(部分・絵葉書より)
この部分は瀧図の真ん中に位置していて高さが3.67mもあります。そごう美術館はデパートの中にある美術館で天井が低いため、展示されていませんでした。
「瀧図」(部分・絵葉書より)縦1.827m横21.591m
会場内のビデオルームでは、この瀧図を描く過程が放映されていました。
まず、キャンバスの和紙に濃灰色の岩絵の具を均等に塗り、乾いてから水を上から流した後、胡粉(貝殻を砕いた白い粉)を水で溶いたものを流して瀧のうねりを表現しています。
瀧の裾はエアブラシで仕上げています。
「龍神・Ⅰ・Ⅱ」(軽井沢千住博美術館蔵)
2015年のベネツィア・トリエンナーレで特別展示された作品。この作品は撮影OKでした。
蛍光塗料で描かれた瀧はブラックライトを当てることで青く変化します。
青くなる少し前の色
部屋が暗くなってブラックライトが当たると瀧が青く輝きます
日本画の新しい可能性を模索してきた千住博の一つの到達点でしょうか。
高野山の「瀧図」は技法は似ていますが、この作品よりもさらに深く、山奥の霊場のような雰囲気があって良かったと思います。
「朝」(日本空港ビルディング株式会社蔵)
初期から現代にいたる代表作品30点が展示されていました。
とても分かりやすい日本画もあって、この金色に輝く朝の風景はそれほど大きくないので壁に飾られたらいいなと思いました。
軽井沢千住博美術館の様子もビデオで紹介されていました。
美術館というと、暗くて乏しい光の中で作品を鑑賞するイメージですが、ここは明るいですね。
いつか行ってみたいけど日帰りは無理かなあ?
軽井沢千住博美術館
デパートのレストラン街でお昼を頂きました。海が見える窓辺に座りたかったけど…
この後中華街で食べ放題をするからお昼は軽めにと言われ、軽くイタリアン~。
メインのピザとパスタは2人でシェアしました
デセールって知ってますか?
愛知県の三河地方のパン屋さんで昔から製造販売されています。
語源はデザートからですけど、デザートにしてはちょっと重い。
パンとクッキーの中間くらいの硬さです。二つ重ねの間にバタークリームが入っています。
甘いです。子どもの頃は憧れのおやつでした
豊橋市~豊川市を通られたらぜひ一度召し上がってみてくださいね(一度で十分です)
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